ハッカソンのススメ
このブログは 情報系を勉強する女子大生 Advent Calendar 2017 - Qiitaの一日目の記事です。
ハッカソンとは
情報系の勉強をしているならなんとなく「ハッカソン」という言葉だけは聞いたことがあるのではないでしょうか。簡単にいうと、「ある決まった短い時間でゼロからアイディア出し、プロダクトの実装を行いピッチ、デモを行い成果を競い合うイベント」です。
「旅行」「家庭」など、ゆるくお題を与えられているものもあれば、「モバイルアプリ」など技術やプラットフォームを制限したもの(SPA-JAM)、また面白ければなんでも好きなものを作っても良いというハッカソン(Yahoo HackDay)もあります。
1ヶ月など中長期の開発コンペとの比較して際立つのが、「アイディアをじっくりと議論をする時間は(基本的には)ない」「とにかく拙速でも機能を実装仕切ることが大切」「1 ~ 10分のごく短い時間ピッチでアイディアを伝え、実装したもののデモンストレーションをしなくてはいけない」等だと思います。こう書くとちょっと難しそうですが、一種のお祭り騒ぎみたいな感じですごく楽しいので、今回ハッカソンを布教するための記事を書くことにしました。
ハッカソンに出ると何がいいの?
「ハッカソン メリット」とかググると色々な記事がヒットすると思いますが、個人的にハッカソンを出て感じた 「まだ実務経験がそれほどあるわけではない大学生エンジニアが感じるハッカソンのメリット」をいくつかあげたいと思います。
限られた時間の中でチーム開発をする体験ができる
事前開発が可能なケースもありますが、基本的にハッカソンは1~2日の短い時間でゼロから実装をしなくてはいけない場合がほとんどです。
そのため、チームで「期限までにどのようなスケジュールで開発を進めるか」「実装はどう分担するか」「どの機能を優先して実装し、余裕があったら実装する機能はどれか」
を決めて開発を進めていきます。
また分担をしながら効率的に機能実装を進めるためには、Gitなどのツールをきちんと使いこなす必要があります。
普段の大学の課題を進めるだけでは、スケシュールを決められている中でのgitを用いたチーム開発を進めることはあまり多くはないと思うので、
こういったハッカソンなどに参加すると勉強になります。
また時間が限られているために、ライブラリ、API、訓練済みのモデルを上手く活用することも
大きな鍵になってきます。既存のツールのドキュメントやリファレンスをざっと読み、実際に活用できそうか考え、試して、
使えそうならプロダクトに組み入れるといったフローもハッカソンで経験できました。
自分のプロダクトを簡潔に伝える練習ができる
ハッカソンでは大抵最終日にハッカソン中に開発したプロダクトの数分間ピッチを行います。
大会にもよると思うのですが、私がこれまで出た大会では1分半~3分しかピッチ時間のないものがほとんどでした。
この時間ではゆっくりとシステム構成の説明している時間はもちろんなく、「解決したい問題は何か」
「この問題をどう解決しているのか」「実際に機能するのか(デモ)」などを簡潔に、しかし重要な点はしっかりと伝わるように話さなくてはいけません。
こういったピッチの経験は「何を、どうやって相手に伝えればわかってもらえるのか」を理解する上でとてもいい経験になりました。
また個人的には、繰り返し人前でピッチをすると少しだけ以前より場慣れするので、昔ほどプレゼンテーションに対して上がらなくなりました。
(今でもそこまで得意ではないのですが…)
企業の人、他大学のエンジニアの人と知り合うことができる
特に大学生限定のハッカソン(HackUやJPHacksなど)では、自分の専攻、大学だけでなく
他大の人と懇親会などで関わる機会があります。技術力のある人、面白いアイディアを持っていた人など、同年代の様々な人と知り合えるのでとても刺激になります。
またハッカソンは企業が協賛していることが多く、企業の方に自分のプロダクトを見てもらったり、懇親会で話を伺うことができ、
進路を考えたりする上でも参考になります。また企業賞などを受賞をするとその後もランチのお誘いであったり、インターンの声をかけていただりもするので結構おいしいと思います…!
とにかく楽しい!
と言いつつ、個人的にハッカソンのいいところって友達とアイディアから実装まで、1日で作っちゃうお祭り感かなと思います。 毎回ハッカソンに出るときはほぼ徹夜になってしまうことも多いのですが、コーヒー、レッドブルと一緒にやお菓子と食べながらたまに冗談を言いながら開発したりするのは毎回とても楽しいです。
わたしのハッカソン体験談
私もそこまでたくさん出ているわけではないのですが、JPHacks 2016, 2017の東京大会と本選、またHackDay 2016にほぼ同じメンバーで出場しました。最初は学科に入ってすぐの時期にSlackで「ハッカソン出たい人募集」といった投稿を学科の同級生(今のチームメイト)がして、それに反応した5人くらいでチームを組みました。
「ハッカソン一緒に出る友達がいない…」という声をたまに聞きますが、こんな感じで「とりあえず学科の人に声をかけてみる」「会場でぼっちの人とチームを組む」などもできると思うので、どんどん参加してみましょう( •̀ᄇ• ́)ﻭ✧
私は基本的に全てでクライアント(iOS)開発と、たまにちょっとデザインを触ったりしていました。 以下は過去のハッカソンで製作したものになります。
FreshFridge, Migaは二つとも全国規模の学生ハッカソンであるJPHacksの際に開発したものであり、
「家庭からの食品の廃棄を減らす」「夜道での女性を狙った犯罪を予防、被害を軽減する」など社会問題にフォーカスしたものになっています。
これは裏技(?)なのですが、「問題解決」を重視する大会では何らかの社会問題を重視したもの、「面白さ」を重視する大会ではネタに突っ走るなどある程度大会の趣旨とテーマを寄せると評価されやすいと思います。( •̀ᄇ• ́)ﻭ✧
FreshFridgeの時はほぼ初対面のメンバーで開発を始めたので最初は色々苦労したのですが、
色々なライブラリ、APIの活用やデバイスを用いたサービス開発をする中でとても多くの学びを得ることができました。ただgitの使い方で最初ミスをしまくったので事前にもっと勉強しておけばよかったなあと思います…
もしこれからハッカソンに参加しようと思っている人がいるなら本やサイトなどでチーム開発の仕方をマスターしておくとスムーズに開発できると思います。個人的には「GitHub実践入門」がわかりやすくておすすめです!
GitHub実践入門 ~Pull Requestによる開発の変革 (WEB+DB PRESS plus)
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またMigaの時は逆にもう1年経ってよく知っているメンバーだけに、事前開発期間はあったのですがはあまり緊張感が持てず開発などはせず、
またテーマが迷走した結果、当日テーマ決めをしてようやく夕方から開発が開始できたので、とてもヒヤヒヤしました…
ちなみに前日時点でのテーマ決めはこんな感じでだいぶ迷走していました…
事前開発が可能な大会に出る時はちゃんと早めから準備をするといいと思います。
どちらも色々とトラブルはありましたが、結果的にFreshFridge, Migaとも全国大会に出場でき、いくつかのスポンサー賞やイノベーター認定をいただくことができました。
テーマッテッダイジ…………
ハッカソンの紹介
ハッカソンの情報については毎年まとめてくださっている方がいるので、「ハッカソン 2017」とかでググると割とまとまった情報がゲットできると思います。またSPA JAM、HackDay、JPHacksなどは毎年開催しているので、公式サイトをこまめにチェックするといいと思います!
女子向けハッカソンの紹介
と言いつつ、こういったハッカソンっていわゆる「ガチプロ」が多くて最初は敷居が高く感じてしまいますよね…
個人的には女子向け/初心者向けハッカソンにまず出場してみて、ハッカソンってどんなものか体験してみるといいと思います。
私は東大Girlsハッカソンという、東大女子限定のハッカソンの運営に今年関わっていました。 スポンサーの方やメンターの方からの手厚いサポート、Progateなどのオンライン学習サービスの無料利用権などもあり、まだ開発経験がそこまで多くないけどハッカソン出てみたい!もっとプログラミング勉強してみたい! という方には本当にオススメです!
大学以外にも、女性限定の開発コミュニティが主催する女性限定ハッカソン等もあるので、探してみるといいと思います!
さあとりあえずハッカソン出てみよう!