Women Techmakers Scholarship 2017に応募とその後!

このブログは情報系を勉強する女子大生 Advent Calendar 2017 - Qiitaの23日目の記事です。

今回は私がWomen Techmakersという、Googleによる情報系を専攻する女子学生向けのScholarshipプログラムに応募した時の話、 また選出された後のどう行った活動をしているかについて紹介してみたいと思います。

Women Techmakers Scholarshipとは

Woman Techmakers Scholarshipとは、Googleによる情報系もしくは関連する分野を専攻する情報系の女子学生向けの奨学金制度であり、 APEC, North America, Europe/Africa/Middle Eastの三つのリージョンごとに奨学生を選出し、奨学金の支給やアウトリーチ活動(後述)への支援を行うものです。

www.womentechmakers.com

私は昨年日本から選出された奨学生の方と元々知り合いだったこと、昨年Google検索チームでインターンした時のメンターがこのプログラムに少し関わっていて応募を勧められたこともあり、WTM APEC 2017に応募し、無事選出されました。
実際にScholar向けのretreatプログラムに参加してみたり日本に戻ってきた後日本から選出された他の奨学生と関わる中で色々刺激を受けたので、 もし今情報系に関連する分野(関連するの定義が難しいですが、必ずしも〜情報だけでなく数学、物理専攻寄りの方もいました)を専攻するなら応募してみるといいと思います!

りらちゃんが少し前のアドベントカレンダーの記事でプログラムの概要やretreat当日の詳細を書いてくれているので、興味のある方はこちらも見てみてください!

lila-lila.hatenablog.com

Women Techmakers Scholarshipの選考プロセス

昨年までは面接も選考のプロセスに含まれていたのですが、今年は書類選考のみでした。

Application Requirementsとして公式に掲載されているものは以下のようになります。これを全て提出すると応募が完了し、だいたい2ヵ月後くらいに選出されたか否かの連絡を受けます。

  • General background information (includes contact information and information about your current and intended institutions)
  • Current resumeAcademic transcripts from your current and prior institutions (if you have earned a prior degree)Responses to four essay questions(英文の成績証明書)
  • Current resume (英文の履歴書)
  • Responses to four essay questions(DiversityやOutreach Activitiesについての質問に200~500語程度で回答する)

General background informationはGoogle Formに自分の国籍だったりを入力する程度で、またCurrent resumeAcademic transcriptsについては東大の工学部の場合は英文の成績証明書が即日発行できるので、特に問題なく準備できました。
個人的にちょっと面倒だったのがCurrent ResumeとResponses to four essay questionsで、問題のなさそうな範囲でどんなことをしたのかを書いていこうと思います。

Resume(英文履歴書)の作成

応募にあたっては英文履歴書を用意する必要があります。また、Google STEPなどのプログラムでも英文履歴書での応募が推奨されています。 少し日本の履歴書と書き方やフォーマットが違ったりするので、「English Resume Software Engineer Intern」などで検索をかけると情報系の学部生の書くresumeがだいたいどう言った内容を含んでいるのかちょっこと見ることができると思います。

ただ正直日本からの応募者は例年そんなに多くないので、あまり気負わずにとりあえず書いて応募すればいいと思います!

とりあえず書いてみる

自分がresumeを作成するときは情報系の強いアメリカの大学の出しているresumeの書き方資料みたいなものを参考にしていました。

またresumeを作成するにあたって昔はWordやGoogle Docで作成していたのですが、「できるだけ見やすい」けど「デザイン的にもちょっとおしゃれ」かつ「プロっぽく見える()」をうまく両立しようと色々試行錯誤した結果、最近はもっぱらLaTexで作成しています。
また、resumeを書くときはオンラインでコンパイルができて共同編集も可能なOverleafを使用しています。(知り合いに添削してもらうこともあるため、これについても後述します)
Overleafについては様々なresume, CV(ちょっと長めの履歴書みたいなもの)が公開されているため、おしゃれで見やすいフォーマットを見つけてそれをベースにすると簡単に綺麗なresumeが作れます!

www.overleaf.com

ちなみに自分の最近のお気に入りのフォーマットはDeedy Resume - LaTeX Template on Overleafというフォーマットです。

添削してもらう

いったんresumeが作成できたら、できれば英語ネィティブ(かつソフトウェアエンジニアや情報系リサーチャーなどだとなお良い)の知り合いに添削してもらうと良いと思います。
私は昔このタイプの別のプログラムでとりあえず書いたまま提出したら書類で落とされた苦い経験があったので、今回は昨年のインターンの時のメンターに大体の添削をしてもらった後、アメリカの大学を卒業してソフトウェアエンジニアをしている友達、何度か進路の相談にのってくれたリサーチエンジニアの方に添削をお願いしました。
3人ともコンピュータサイエンス界のDiversityなどについて問題意識を抱えていてタイプだったので、もう一つのエッセイの方も色々コメントをくれてとても勉強になりました。

個人的にとても参考になったのが昨年のメンターからのコメントで、以下に引用しておきます。

I think for this scholarship you should expand your resume a bit, and include more details in the following sections:
Leadership, Awards, Research, Education
Since it is a scholarship program, leadership and prior awards will probably be the best topics to expand on for the program. I also think that you should expand 2-3 bullet dots for these leadership programs.

Leadershipというのは、例えば「女子中高生向けのプログラミング講座のメンターをした」「女性エンジニアと話す座談会を開催した」など、 今回の「情報科学分野における男女格差を是正する」ことを目的とするような活動や、もしサークルなどに所属していればそれを書けばいいと思います。
私は当時東大の女子学生向けのハッカソンの運営チーム兼学生メンターをしていたこと等を書きました。
こう言った目的に関連しなくても、例えばサークルの代表をしていた等、ボランティアをした等もリーダーシップ活動に含めればいいと思います。

Awardsについては過去の受賞歴(ハッカソン, プログラミング大会, 学会での受賞etc...)などを書ければ良いと思います。retreatで話したこの中にはICPCの参加経験のある子やプロダクトアイディアの世界大会に出ていた子もいました。

resumeは宗教があるみたいですがCVと違って基本的には1ページに収めることがよしとされるため、インターンのために作成したresumeをそのまま使い回すのではなく、 1ページから出ない範囲でscholarshipの応募では何を自分が伝えるべきかを考える必要がちょっとあるかもしれません。

自分の場合インターンの応募時にだす履歴書は Deedy Resume - LaTeX Template on Overleafのフォーマットをそのまま使用してCourseWorksやSkillsなどもできるだけ明確に書くようにしているのですが、 WTMについてはこれらの項目をごっそり飛ばしてDouble ColumnをSingle Columnにして 「Education, Leadership, Experience, Awards」の4点に絞った構成にしました。

Responses to four essay questionsの作成

essay questionsについては年ごとに多少変動すると思うのですが、基本的には「なぜ自分がこの奨学金に応募したいと思ったのか」「これまで女性であることで不利な状況になったと感じたことがあるか」「仮にリサースがあればどのようなアウトリーチ活動*1をしたいか」などが聞かれると思います。

自分はこれについてもざっと書いた後に人に添削してもらって曖昧な点をもっと具体的にしたり、表現をより適切なものに変えたりしました。

こう書くとなんか大変そうですが、ぶっちゃけ他の国と比べて日本からの応募者は少なくて倍率低めだと思うのであまり気負わずに普段ちょっと嫌だなと感じたこと、 こうすればいいのになと思うことをつらつら書くといいと思います!

こんな感じで応募してまだかなまだかなって思いながら結果を待っていると今年は7月頃に「Scholarに選んだよ!」ってメールが届きました。わーい。

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WTMのその後の話

WTMのretreatなどの詳細は Google Women Techmakers Scholarshipってなあに? - りらのひとりごとをぜひ読んでみてください!自分はWTM終了後に行なったことやその後のScholarたちとの交流について書いていこうと思います。

アウトリーチ活動について

WTMのScholarはその後「情報科学分野におけるDiversityの改善に貢献するような活動」(以下、アウトリーチ活動と呼びます)をGoogleの支援を受けて行うことも期待されています。
自分は年内はあまり多くの時間を取れなかったので、引き続き東大女子ハッカソンの運営や来年の準備を行なったり、 同じく東大からのScholarのKaviさんが主催した女子向け競技プログラミング勉強会でスタッフをしたり、Qiitaの情報科学を勉強する女子大生アドベントカレンダーを開始したりしています。

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東大女子向けハッカソンでメンターをした時のもの

正直なところ、アウトリーチ活動に積極的に参加することについて「そんなことに時間を使う前にまずエンジニアとしてのスキルを磨くべきではないか」「エンジニアとしての自信がないからそういう活動に逃げているのではないか」と自問自答していた時期もありました。
でもやっぱりこういうイベントに関わったり主催してみて「プログラミングが楽しいと思った!」「もっと勉強してみたいと思った!」「普段男性ばかりで寂しかったから女の子のエンジニアとたくさん会えて楽しかった!」という声を聞くと、少しでも情報科学に興味があるけど躊躇ってしまっているような女の子の背中を押せたかなとうれしく思います。
りらちゃんの記事にもありましたが、「まだ未熟な自分がロールモデルなんて、前に立つなんて」と日和らずに、「私がロールモデルにならなきゃ、誰かを励ませるような存在にならなきゃ」って思うことも大切だなあと思っています。

他のScholarとのその後の関わりについて

WTM Scholarshipの特長として、情報科学を勉強する女子学生を支援するだけでなく、コミュニティ、ネットワークを作ることも主要な目的と据えていることです。そのため過去のScholarやプログラムに関わっているGoogleのエンジニア等の数百人規模のSlackやFacebookグループがあり、そこで様々な交流ができます。

Community
An online network with fellow scholars program participants designed to share resources, support the global community of women in tech and collaborate on projects to make continued impact.

また同じ年のScholarとは割とretreatで仲良くなれるので、その後も相手が日本に旅行に来た時にあったり、自分が相手の国行く時にあったりと行った交流も盛んです。
自分はretreatの時のルームメイトがシンガポール人の子で、「シンガポールに来るときは私が最高の旅行プラン立ててあげるから絶対教えてね!」と言われています笑。

また日本から選出されたScholar同士はやはり場所が近いので普段から「どんなアウトリーチ活動をすべきか」のミーティングをしたり、忘年会を開催したりと交流が盛んです。
自分があまり男性の方が圧倒的に多数派という環境に学科に入るまで体験したことがなかったため、 ごくたまにストレスを感じてしまうこともあり、そういう時にScholarの修士の先輩とスタバで悩みを聞いてもらったりもしました。

こんな感じでScholarとして選ばれた後もとってもいい友情だったりいいメンターだったりを見つけられるので、本当にWTMはおすすめです!! 来年の応募はまだ始まっていないと思うのですが、今年と同じであれば3, 4月くらいから始まると思うので、気になる方はぜひ応募してみてください :)

*1:一般的には福祉などの分野における地域社会への奉仕活動をさすのですが、情報科学系で用いられるときはgender bias/imbalance, racial bias/imbalanceを解消するために行う活動をさしていることが多いように感じます